頭上の霧吹きパイプ

まとめ
真夏で日差しが暑く気温が高い日に、歩道や遊歩道で、頭上のパイプから、霧吹き状のエアロゾルが噴霧する場所があります。
レジオネラ肺炎の集団感染を起こす可能性があるので、歩行者の頭上からエアロゾルを降り注ぐ水の噴霧は、やめたほうがよいと著者は考えます。
解説
最近、商店街の歩道や、戸外の遊歩道などで、真夏の暑い日差しの日に、頭上のパイプから、霧吹き状のエアロゾルが噴霧する場所が増えてきました。
気温が30℃以上に上昇している日中などに、噴霧する水滴の気化熱で、気温を部分的に少し下げて、その下を歩く歩行者に、涼しさと快適さを提供するために考えられた設備のようです。
しかし、気温が30℃未満の日は、パイプの中の水は止まっています。 その結果、1年のうち、大部分の日は水が循環しないパイプの中で、レジオネラ菌が繁殖している可能性があると思われます。 雑菌がバイオフィルムを形成している可能性もあります。
汚染されている可能性がある水を、われわれの事前の了解もなく、歩行者の頭上に降り注ぐのは、とても迷惑な話です。
ほかに裏道や迂回ルートがない場所では、そこの道を通らざるを得ない場合があります。 霧吹きのミストを避けて歩くのにも限界があります。
歩行者に路上のパイプから、水を霧状にして頭上に振りかけることは、レジオネラ菌による感染症を起こす可能性があり、医学的に危険なことだと思われます。 筆者としては、おすすめできません。
数年前に米国のある病院内で、レジオネラ肺炎の院内集団感染が発生しました。 調査したところ、浴室のシャワーの温水が原因で、その配水もとの温水貯水槽と配水パイプが感染源だった例があります。
歩行者全員に、頭上から強制的に水のエアロゾルを降り注ぐことは不潔です。 商店街は、真夏に頭上から水を噴霧することは、ぜひ、やめてほしいものだと、著者は考えています。
バスタブのお湯

まとめ
浴槽のお湯は、毎日交換しましょう。
解説
お風呂のお湯は、毎日交換してください。
自宅のお風呂のお湯を、数日間交換しない人がいるようです。 いったん入浴したあとの湯船のお湯には、皮膚の常在菌や、腸内細菌がたくさん混ざっています。 大腸菌やレジオネラ菌も混ざっています。
そのまま数日間おいていると、雑菌が繁殖して、不潔になります。
もともと自分の体にいた細菌なので、他人の細菌ではないとはいえ、雑菌が繁殖したお風呂のお湯は、使わないほうがいいです。 お風呂のお湯がもったいないからという理由で、数日間、お湯を換えないで、追い焚きして使うのは、大変不潔です。
一人暮らしの方は、とくにご注意ください。 毎日お湯を換えるのは、お湯の無駄使いのように思えるかも知れません。
しかし、一度入浴した後の、湯船のお湯には、皮膚の常在菌や肛門周囲の腸内細菌など、たくさんの雑菌が混ざっていると考えてください。
湯船のお湯は、毎日、交換しましょう。
また、お風呂の残り湯を、翌日の洗濯に使うことも、とても不潔です。
お風呂の残り湯には、体の皮脂、汗、汚れなどが混じっていて、一晩放置すると雑菌が繁殖します。
入浴直後のお湯を洗濯に使うならまだしも、翌日の洗濯に使うのは、衛生面で問題があります。
残り湯がもったいないからという理由で、お風呂の残り湯を翌日の洗濯に使うのは、やめたほうがいいです。
腸内環境と内臓の炎症
悪玉菌による肝臓への影響

まとめ
悪玉菌が有害ガスを生成して腸内環境を悪化させる結果、腸に炎症反応が起きます。
それが、消化器系のがんの誘因になります。
さらに、肝臓などほかの臓器のがんの誘因にもなる可能性があります。
解説
腸内細菌叢に悪玉菌が増えると、腸内環境が悪くなります。
悪玉菌が腸内のタンパク質を腐敗させて生成する、硫化水素、アンモニア、二酸化硫黄、二硫化炭素、インドール、スカトールなどの有害物質が、消化管の環境を悪化させます。
そして、腸内で腐敗が進み、細菌毒度が産生され、腸に炎症反応が起きます。 この炎症反応は、さまざまな消化器系のがんの誘因になります。
消化管の血流は門脈を通ってすべて肝臓に流れます。 腸で発生した有毒物質も、この血流にのって、肝臓に流れていきます。
肝臓は、血中の有害物質を処理する場所ですので、その量が多いと、肝臓の負担も大きくなり、肝臓の組織にも炎症反応がおきてきます。
そして、肝臓の組織に炎症反応が長期間続くと、やがて、肝臓の病気やガンの発生する誘因になる可能性があります。
このように、消化管の悪玉菌は、ほかの臓器にも影響します。 消化器系の、さまざまなガンを予防するためにも、腸内細菌叢に善玉菌を増やすことが大切です。
若年発症がんの世界的増加、生物学的老化の加速か?
若い世代のがんは世界的に増加していることが、英国と米国の大規模疫学データから明らかにされました。 米国のセントルイス・ワシントン大学のCao博士らの研究です。 最近、若い世代で生物学的老化が加速していて、がんに対する体の防御が衰えている可能性があるようです。
長期間の集団追跡による比較観察研究の結果によると、50歳代未満の若年で発症するがんは、世界全体で30年間に24%増加しました。 また、30代の若年発症大腸がんは30年前の同世代に比べて約4倍に増加しているのです。
生物学的老化が暦年齢よりも加速していて、とくに免疫系の老化が、脂肪組織の老化と臓器の固形がんのリスク上昇に関連している可能性があるようです。
(参考文献)
Tian R, Cao Y, et al. Nature Medicine. June 22, 2026.











