育毛剤「ミノキシジル・タブレット」

ミノキシジルの副作用


ミノキシジルの溶液やフォームを頭皮に塗る外用の副作用は、前にお話した通りです。頭皮のかぶれや、体毛が濃くなる多毛症くらいです。その他には、ほとんど副作用はでません。

ところが、ミノキシジルの錠剤を内服すると、とても怖い副作用が出る可能性があります。項目を並べて見ただけでもゾッとして怖くなります。
心臓の周囲に水がたまって心臓の動きが悪くなる心タンポナーデや心不全。狭心症の胸痛、脈が早くなる動悸、だるさ、低血圧、不整脈など。さらに、手足や全身のむくみ、その結果の急激な体重増加、頭痛など。これらの重大な副作用の多くは、心臓に影響する危険な副作用です。まさに命がけです。

これらのミノキシジル錠の副作用は、循環器の専門医が診察して、定期的に心電図の検査や心臓超音波検査などをおこなわないと診断できません。また、もし副作用が出たら、すぐに病院の循環器内科で治療を受ける必要があります。
ミノキシジル錠の内服は、これらの副作用が出ていないことを確認しながら、慎重に使わなければならない薬です。

多くのAGAクリニックには、循環器専門医はいませんし、定期的に心臓の精密検査を行いながらミノキシジル錠を処方するクリニックもありません。
AGAクリニックで、ミノキシジル錠を処方されたときは、担当医に、副作用について質問してください。それらの副作用に対して、どういう心臓の検査を定期的におこない、副作用をどう予防するのか。もし副作用が疑われる場合はどう対処するのか、聞いてみてください。その質問に対して、納得できる返答が得られないAGAクリニックでは、ミノキシジル錠の処方を受けてはいけません。
最終的には自己責任です。自分の命は、自分で守るしかありません。
まして、自己判断で、勝手にネットで購入して、医師の診察を受けずに、ミノキシジル錠を内服してはいけません。危険なので絶対にやめてください。

ヒポクラテスの誓い(Hippocratic Oath)


医療の原点は、do no harm(ヒポクラテスの誓い)です。医師は「自分の能力と判断に従い、病気の人を救うために役立つ治療法を選択し、患者さんの健康を侵害する治療法を決して選択してはならない」のです。

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