育毛剤①ミノキシジル -薄毛対策講座-

男性型脱毛症の治療薬

男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診療ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤は「ミノキシジル」だけです。他の育毛剤については「十分な根拠がない」という評価になっています。薬品の取り扱いに厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬品分類で唯一「育毛剤」と認定しているのも、ミノキシジル及びミノキシジルを使った商品のみです。 ミノキシジルには血管拡張作用があり、長年、高血圧の治療薬として使われてきました。ところが、服用すると髪の毛や手の甲の毛が太くなるという副作用があることがわかり、その後、育毛効果が認められました。血管が拡張する他に、毛を作る毛根細胞や毛乳頭を活性化し、薄毛を改善する作用があると考えられています。特に、女性のほうが男性よりも効果が得られやすい傾向があります。 さらにアメリカやヨーロッパでは、脱毛の進行を予防することを目的として、ミノキシジルの塗布とプロペシアの内服を併用する方法もあるようです。 しかし、ミノキシジルで育毛効果が現れるまでに四~六カ月かかり、その効果は薄毛の進行を遅らせたり、抜け毛を減らして現状維持する程度で、長年使っても髪の毛が濃くなる方は少なく、効果には個人差があります。さらに、頭の中央部分や頭頂部に効きやすく、生え際部分には効きにくいことがわかっています。

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